那須平成の森は、那須高原の森林を歩きながら野鳥を探せる場所です。
春から初夏には、オオルリやキビタキ、クロツグミ、サンショウクイなどの夏鳥も確認されています。
初めて行くなら、まずフィールドセンターで最近の自然情報を確認してから、自由に散策できる「ふれあいの森」へ向かうのがおすすめです。
ただし、開けた公園のように鳥を次々と見つけられる場所ではありません。
木々がよく茂った森なので、姿だけでなく鳴き声を手掛かりに探すのがポイントです。
那須平成の森はどんな野鳥観察スポット?

那須平成の森は、標高1,000m前後の山地に広がる森林です。
もともと那須御用邸用地だった場所の一部で、約560haが環境省へ移管され、2011年に開園しました。
森にはミズナラやコナラが多く、斜面にはブナ林も見られます。
園内は主に、
- 自由に散策できる「ふれあいの森」
- ガイドウォークで利用する「学びの森」
- 散策の拠点となる「那須平成の森フィールドセンター」
に分かれています。
個人で野鳥観察をする場合は、基本的に「ふれあいの森」を歩きます。
池や広い草原で鳥を待つタイプの観察地ではなく、森の中を歩きながら小鳥の声や動きを探していく場所です。
那須平成の森で見られる野鳥
那須平成の森ではモニタリング調査が行われており、これまでに79種の鳥類が森を利用していることが確認されています。
もちろん、一度訪れれば79種すべてが見られるという意味ではありません。
季節や天候、その日の鳥の動きによって出会える種類は変わります。
春から初夏に探したい夏鳥

那須平成の森では、春になるとさまざまな夏鳥が確認されています。
注目したい夏鳥
- オオルリ
- キビタキ
- クロツグミ
- サンショウクイ
実際に公式の自然情報でも、5月にこれらの鳥の姿やさえずりが記録されています。
森林では、鳥がすぐ近くにいても葉や枝に隠れて姿が見えないことがあります。
鳴き声が聞こえたら少し立ち止まり、声がする方向の枝や木の幹をゆっくり探してみましょう。
森の中で探したい野鳥

夏鳥以外にも、森林を利用するさまざまな鳥が確認されています。
代表的な野鳥
- シジュウカラ
- コガラ
- ゴジュウカラ
- エナガ
- アオゲラ
木の上だけではなく、幹を移動している鳥や林内を飛び回る小鳥にも注目です。
「この場所へ行けばこの鳥がいる」と決めて探すより、その日に聞こえる声や見つけた鳥を楽しむほうが、森林での野鳥観察には向いています。
春から初夏は夏鳥を探したい時期

オオルリやキビタキなどの夏鳥を見たいなら、春から初夏は注目したい時期です。
那須平成の森でも、5月には複数の夏鳥が確認されています。
さらに、木の葉が完全に茂る前は、夏の深い森より鳥の姿を探しやすくなります。
新緑が濃くなるにつれて、
「声は聞こえるけれど姿が見つからない」
という場面も増えてきます。
夏鳥を目的にするなら、公式サイトの自然情報を確認しながら時期を選ぶとよいでしょう。
冬に行くなら積雪に注意
冬にも森林の鳥を観察できますが、那須平成の森は標高1,000m前後にあるため積雪します。
積雪期にはスノーシューを使った自然観察も行われています。
一方で、雪の量によって散策路や施設の利用状況が変わることがあります。
冬に訪れる場合は、道路状況や積雪、散策路の最新情報を確認してから向かいましょう。
初めてならフィールドセンターから歩こう
初めて那須平成の森へ行くなら、まずフィールドセンターへ立ち寄ると分かりやすいです。
ここでは自然や散策路の情報を確認でき、インタープリターと呼ばれるスタッフも活動しています。
最近どんな鳥が確認されているか聞いてから森へ入るのもおすすめです。
野鳥は毎日同じ場所にいるわけではないので、現地の新しい情報はかなり参考になります。
フィールドセンターでは双眼鏡のレンタルも行われています。
短時間なら「森の小径」
初めてで長時間歩く予定がなければ、「森の小径」が利用しやすいでしょう。
- 距離:約1km
- 所要時間:約40分
駒止の滝へ向かうコースよりアップダウンが少なく、森林を気軽に歩けるコースです。
ただし、40分は通常の散策時間の目安です。
野鳥を探して何度も立ち止まれば、もっと時間がかかります。
じっくり歩くなら「駒止の道」
時間を取って森を歩くなら、「駒止の道」もあります。
- 距離:約3km
- 所要時間:約1時間30分
フィールドセンター側から森を歩き、駒止の滝まで往復するコースです。
鳥の声を聞きながらじっくり森林を歩きたい人はこちらを選びやすいでしょう。
冬季は積雪などによって駒止の滝周辺の利用状況が変わることがあるため、事前確認が必要です。
少しだけ歩くなら園路一周
フィールドセンター周辺には、約300m、所要時間約15分の園路もあります。
バリアフリーになっているため、長い距離を歩くのが難しい場合はこちらから森の雰囲気を楽しめます。
野鳥観察では、長く歩けば必ず多くの鳥に出会えるわけではありません。
声が聞こえた場所で止まり、周囲をゆっくり探すことも大切です。
那須平成の森で野鳥を見るときの持ち物
自然の森林を歩くので、普通の公園へ行くときより少し準備しておくと安心です。
双眼鏡
木の上や少し離れた場所にいる鳥を見るときに役立ちます。
持っていない場合は、フィールドセンターのレンタルを利用する方法もあります。
歩きやすい靴
散策路を歩くため、スニーカーやトレッキングシューズなど歩きやすい靴が向いています。
上着・雨具
標高が高く、平地より気温が低くなることがあります。
特に朝夕は、脱ぎ着して調整できる上着があると安心です。
天候の変化に備えて雨具も用意しておきましょう。
飲み物
野鳥を探しながら歩くと、通常の散策より時間がかかることがあります。
短いコースでも飲み物を持っておくと安心です。
クマ対策用品
那須平成の森にはツキノワグマが生息しています。
現地でもクマとの事故を避けるため、クマ除けの鈴の携帯が案内されています。
野鳥を探していると周囲への注意が薄れやすいため、鳥だけに集中しすぎないようにしましょう。
那須平成の森へのアクセス・駐車場
那須平成の森フィールドセンターの所在地は、
【栃木県那須郡那須町高久丙3254】
車の場合は、那須ICまたは那須高原スマートIC方面からアクセスできます。
フィールドセンターには普通車約60台分の駐車場があります。
紅葉シーズンなどは那須周辺の道路が混雑することがあるため、時間に余裕を持って向かうのがおすすめです。
公共交通で行く場合
現在、那須平成の森へ直接乗り入れる路線バスはありません。
公共交通を利用する場合は、那須湯本エリアなどからタクシーを利用する方法があります。
車を使わずに訪れる場合は、帰りの移動手段まで確認しておきましょう。
フィールドセンターの利用時間
- 入館料:無料
- 開館時間:9:00~16:30
- 5月・7月・8月:17:00まで
- 休館日:毎週水曜日
- 水曜日が祝日の場合は翌日休館
- GW・お盆・年末年始は無休
開館時間や休館日、散策路の状況は変更される可能性があります。
訪問前に那須平成の森公式サイトで最新情報を確認してください。
那須平成の森で野鳥観察するときの注意点

那須平成の森は自然がよく残された場所です。
鳥を見つけることより、野鳥や森への影響を減らすことを優先しましょう。
巣や子育て中の鳥には近づかない
春から初夏は、野鳥にとって繁殖の季節でもあります。
巣や巣立ち直後の幼鳥を見つけても、近づかずにその場を離れましょう。
写真を撮るために長時間その場所へ居続けるのも避けます。
鳴き声を流して鳥を呼ばない
スマートフォンなどで野鳥の鳴き声を流し、鳥を呼び寄せるのは控えましょう。
繁殖や縄張り行動に影響する可能性があります。
自然な状態の鳥を観察するのが基本です。
自由に歩ける範囲を守る
個人で自由に散策できるのは「ふれあいの森」です。
「学びの森」は自然環境の保全を重視したエリアで、インタープリターと歩くガイドウォークで利用します。
鳥を追いかけて散策できない場所へ入らないようにしましょう。
野生動物に餌を与えない
那須平成の森では、野生動物への餌やりはできません。
動植物を許可なく捕まえたり、持ち帰ったりすることも避けましょう。
見つけた生き物は、その場所で観察するだけにします。
まとめ|那須平成の森で森林の野鳥を探そう
那須平成の森は、那須高原の森林を歩きながら野鳥を探せる場所です。
特に春から初夏には、オオルリやキビタキ、クロツグミ、サンショウクイなどの夏鳥にも注目できます。
初めて訪れるなら、
- フィールドセンターで最近の自然情報を確認する
- 自由散策できる「ふれあいの森」を歩く
- 短時間なら「森の小径」を選ぶ
- じっくり歩くなら「駒止の道」を選ぶ
- 鳥の声が聞こえたら立ち止まって探す
という流れが分かりやすいでしょう。
森林では、声は聞こえても姿が見つからないことがあります。
無理に鳥を追いかけず、その日に出会える野鳥を探しながら那須高原の森を歩いてみてください。

