カラスは人を襲う?攻撃されやすい時期と身を守る方法

公園の手すりにとまるハシブトガラス

道を歩いていると、カラスが大きな声で鳴きながら頭上を飛んでくることがあります。

何度も後をついてきたり、近くを低く飛ばれたりすると、「このまま襲われるのでは?」と不安になりますよね。

しかし、カラスは基本的には人を襲う鳥ではありません。

人を獲物として狙っているわけではなく、人への威嚇が起こるのは、主に繁殖期に巣やヒナを守ろうとしているときです。

この記事では、カラスが人に向かってくる理由や注意したい時期、襲われそうになったときの対処法を解説します。

目次

カラスは基本的には人を襲わない

砂利の上に立つハシボソガラス

カラスは体が大きく、黒い姿や鳴き声にも迫力があります。

そのため、近くを飛んだだけでも「襲われた」と感じることがあるかもしれません。

しかし、カラスが理由もなく人へ攻撃することは一般的ではありません。

人に向かってくる事例の多くは、卵やヒナを守るための防衛行動です。

最初から人へ接触するのではなく、大きな声で鳴いたり、頭上を飛び回ったりして警告することが多いとされています。

また、カラスが近くにいるからといって、必ず攻撃してくるわけではありません。

餌を探していたり、周囲の様子を観察していたりするだけの場合もあります。

警戒の強さには個体差もある

カラスは学習能力が高く、人への慣れ方や警戒の強さも一様ではありません。

過去に人から追い払われた経験などによって、特定の人や行動を強く警戒する可能性もあります。

ただし、近づいてきたカラスがすべて、人の顔を覚えて仕返しをしているわけではありません。

巣やヒナとの距離、その個体の経験などによって、反応が変わると考えるのが自然です。

カラスが人に向かってくる主な理由

電柱の上にいるハシブトガラス

巣や卵を守っている

繁殖期のカラスは、街路樹や公園の木、電柱、鉄塔などの高い場所に巣を作ります。

巣は枝葉に隠れていることが多いため、人は存在に気づかないまま近くを通ることがあります。

人にとっては普通の通り道でも、カラスから見れば巣へ近づいてくる危険な存在です。

同じ場所でカラスが激しく鳴いたり、何度も頭上を飛んだりする場合は、近くに巣があるのかもしれません。

巣立ったばかりのヒナを守っている

特に注意したいのが、ヒナが巣立つ時期です。

巣立ったばかりのヒナは、まだ上手に飛べないことがあります。

地面や低い枝、植え込みの中にいる姿を見かけることもあります。

しかし、必ずしも巣から落ちて困っているわけではありません。

近くでは親鳥が見守り、餌を運んでいます。

人がヒナへ近づいたり、拾おうとしたりすると、親鳥が危険を感じて威嚇することがあります。

目立ったけががなければ、触らずにその場を離れましょう。

カラスに攻撃されやすい時期はいつ?

カラスによる威嚇や攻撃が起こりやすいのは、春から夏にかけての繁殖期です。

地域やその年の気候によって前後しますが、おおむね4月から7月ごろは注意が必要です。

特に警戒したいのは、ヒナが大きくなって巣立つ時期です。

巣立ったヒナが地面や低い場所へ移動すると、親鳥が守る範囲も広くなります。

そのため、巣から少し離れた道路や公園でも威嚇されることがあります。

一方、秋から冬にカラスの大群が集まっているのは、夜を過ごすねぐらへ移動するためであることが一般的です。

大群でいるからといって、人を襲うために集まっているわけではありません。

カラスが攻撃する前に見せる威嚇行動

カラスはいきなり人へ接触するとは限りません。

多くの場合は、鳴き声や飛び方で先に警告します。

次のような行動が見られたら、近くに巣やヒナがいる可能性があります。

  • 木や電線からこちらを見続ける
  • 「カッ、カッ、カッ」と短く激しく鳴く
  • 大きな声で鳴きながら後をついてくる
  • 頭上を何度も飛び回る
  • 止まっている枝や電線を激しくつつく
  • 後ろから低く飛んでくる

警告を受けても人が離れない場合、後ろから頭の近くをかすめたり、脚で後頭部を蹴るように接触したりすることがあります。

カラスが激しく鳴いていると、巣の場所を確認したくなるかもしれません。

しかし、その場に立ち止まって木を見上げると、カラスから巣を狙っていると判断される可能性があります。

威嚇のサインに気づいたら、巣を探さずにその場から離れましょう。

カラスに襲われそうなときの対処法

農耕地にいるハシボソガラス

静かにその場から離れる

カラスに威嚇されたときは、追い払おうとせず、その場所から離れましょう。

巣やヒナを守るための行動であれば、カラスが警戒している範囲から離れることで威嚇は収まりやすくなります。

道路の反対側を通る、別の道へ迂回するなど、できるだけ距離を取ってください。

傘や帽子で頭を守る

カラスが接触する場合は、後ろから低く飛んできて、脚で後頭部を蹴るように触れることがあります。

どうしても同じ場所を通らなければならないときは、傘を差して頭や肩を守りましょう。

帽子をかぶる方法もあります。

傘はカラスを追い払うために振り回すのではなく、頭との間に距離を作るために使ってください。

石や物を投げない

カラスが近くにいても、石を投げたり、棒を振り回したりするのは避けましょう。

追い払おうとする行動が、かえってカラスの警戒心を強める可能性があります。

特に巣やヒナが近くにいる場合、親鳥は簡単にはその場所から離れません。

カラスを動かそうとするより、人のほうが離れるのが安全です。

ヒナを拾わない

地面にいるヒナは、必ずしも巣から落ちて困っているわけではありません。

人が近くにいると親鳥がヒナへ近づけなくなるため、目立ったけががなければ触らずに離れましょう。

明らかなけががある場合は、自分で連れ帰らず、自治体の野生鳥獣担当窓口へ相談してください。

カラスの巣を見つけたらどうする?

公園や街路樹などにカラスの巣があっても、自分で撤去しようとするのは危険です。

まずは、その場所を管理している自治体や施設へ相談しましょう。

  • 公園や街路樹:自治体や公園管理者
  • 電柱や電線:電力会社などの管理者
  • 店舗や集合住宅:建物の管理会社
  • 学校や公共施設:施設の管理者
  • 私有地:土地や樹木の所有者

巣があるだけでは、必ず撤去されるとは限りません。

注意看板の設置や通行ルートの変更などで対応する場合もあります。

また、卵やヒナがいる巣を無許可で撤去したり、卵やヒナを捕まえたりすることは原則としてできません。

自宅の庭木に作られた場合も、卵やヒナがいる可能性があれば、事前に自治体の鳥獣担当窓口へ相談してください。

カラスに襲われてけがをしたら?

カラスの脚や爪が当たって傷ができた場合は、傷口を流水と石けんでよく洗い、清潔にしましょう。

次のような場合は、早めに医療機関を受診してください。

  • 傷が深い
  • 出血が止まらない
  • 強い腫れや痛みがある
  • 目や顔を負傷した
  • 傷口の赤みや熱が強くなってきた

動物による引っかき傷では、爪などに付着していた病原体が傷口へ入る可能性があります。

小さな傷でも放置せず、状態を確認することが大切です。

まとめ

カラスは基本的には人を襲う鳥ではありません。

人に向かってくる事例の多くは、春から夏の繁殖期に、巣やヒナを守ろうとする防衛行動です。

カラスが激しく鳴く、頭上を飛び回る、後ろをついてくるといった行動を見せたら、近くに巣やヒナがいる可能性があります。

無理に追い払おうとせず、傘や帽子で頭を守りながら静かにその場を離れましょう。

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