カラスはどこで寝る?夜のねぐらと夕方に集まる理由

農耕地にいるハシボソガラス

昼間は街中や畑でよく見かけるカラス。

しかし、夜になるとほとんど姿を見なくなります。

カラスは夜になると、林や公園などの木が多い場所に集まり、枝に止まって休みます。この場所が「ねぐら」です。

私も以前、カラスの生息数調査で、都会の公園を訪れたことがあります。

昼間はそれほど多く見えませんでしたが、夕方になると、さまざまな方向から次々とカラスが帰ってきました。

時間がたつほど数が増えていき、その多さに驚いたことを覚えています。

この記事では、カラスが夜に寝る場所や、夕方になると集まる理由を紹介します。

目次

カラスは夜どこで寝る?

砂利の上に立つハシボソガラス

カラスは夜になると、木の枝に止まって休みます。

山林や森だけでなく、街中の公園や神社の林なども、ねぐらとして使われます。

林や森の木の上で眠る

カラスは基本的に、木の多い場所で夜を過ごします。

地面で眠るのではなく、木の枝につかまって休むのが一般的です。

葉や枝が茂った場所なら、外から姿を見つけられにくく、周囲の変化にも気づきやすくなります。

都会では公園や神社の林にも集まる

森林が少ない都会では、まとまった木がある場所がねぐらになります。

たとえば、次のような場所です。

  • 大きな公園
  • 神社や寺の林
  • 河川敷の林
  • まとまった街路樹や緑地

場所によっては、数百羽以上のカラスが集まることもあります。

私が調査した都会の公園でも、夕方になると驚くほど多くのカラスが戻ってきました。

昼間は広い範囲に散らばっているため、夜のねぐらに集まるまで、本当の多さにはなかなか気づきません。

カラスの巣とねぐらは違う

公園の手すりにとまるハシブトガラス

木の上にある巣で、毎晩寝ていると思う人もいるかもしれません。

しかし、カラスの「巣」と「ねぐら」は別のものです。

巣はヒナを育てる場所

巣は、卵を産み、ヒナを育てるための場所です。

主に繁殖期に使われ、ヒナが巣立ったあとも一年中暮らし続けるわけではありません。

人間の家というより、子育てのために一時的に使う場所と考えると分かりやすいでしょう。

ねぐらは夜を過ごす場所

ねぐらは、カラスが夜に休む場所です。

繁殖期以外のカラスは、巣ではなく、林や公園などに作られたねぐらへ集まります。

つまり、昼間に活動する場所、子育てをする巣、夜に休むねぐらは、それぞれ別になることがあります。

カラスが夕方に集まるのはなぜ?

夕方になると、何羽ものカラスが同じ方向へ飛んでいくことがあります。

これは、日中の活動を終え、夜を過ごすねぐらへ帰っているためです。

日中は別々の場所で過ごしている

朝になると、カラスはねぐらを離れます。

その後は街中や畑、河川敷などへ移動し、それぞれの場所で食べ物を探します。

昼間は広い範囲に散らばっているため、一か所で見られる数はそれほど多くありません。

夕方になると、離れた場所にいたカラスが同じねぐらへ戻ってくるため、急に数が増えたように見えます。

ねぐらに入る前に一度集まることがある

カラスは、ねぐらへ着いてすぐに林の中へ入るとは限りません。

近くの電線や鉄塔、高い木などに一度集まり、暗くなってからねぐらへ移動することがあります。

そのため、夕方に電線へ大量のカラスが止まっていても、そこが最終的な寝場所とは限りません。

近くの公園や林へ入る前に、待っている可能性があります。

カラスはなぜ集団で眠るの?

カラスが集団で眠る理由は、ひとつだけではありません。

安全面や、仲間との関わりなど、いくつかの利点があると考えられています。

周囲の危険に気づきやすい

多くのカラスが一緒にいれば、外敵や周囲の異変に気づきやすくなります。

どれか一羽が危険を感じれば、ほかのカラスもすぐに反応できます。

単独で過ごすよりも、集団でいるほうが安全を確保しやすいのでしょう。

仲間が集まる場所にもなる

ねぐらは、ただ眠るだけの場所ではありません。

カラス同士が集まり、仲間と接する場所としての役割もあると考えられています。

食べ物のある場所に関する手がかりを得たり、つがいになる相手と出会ったりする可能性もあります。

ただし、カラスが集団になる理由を「情報交換のため」だけで説明することはできません。

安全の確保や仲間との関わりなど、複数の理由が重なっていると考えるのが自然です。

ねぐらに集まる数は季節で変わる

電柱の上にいるハシブトガラス

カラスのねぐらに集まる数は、一年中同じではありません。

季節によって、群れの大きさが変わります。

秋から冬は大きな群れになりやすい

秋から冬は、集団ねぐらに集まるカラスが増えやすい季節です。

子育てを終えた成鳥や、その年に巣立った若いカラスも加わり、大きな群れになることがあります。

夕方の公園や林で、多くのカラスが飛び交っている様子が目立つのもこの時期です。

繁殖期はつがいで行動することが増える

春から夏の繁殖期になると、カラスはつがいを中心に行動します。

巣やヒナを守る必要があるため、秋冬のような大きな集団に加わらない個体もいます。

そのため、同じねぐらでも季節によって集まる数が少なくなることがあります。

夕方のカラスを観察してみよう

カラスのねぐらを探すなら、日没前の動きを観察してみましょう。

別々の方向から飛んできたカラスが、同じ方向へ向かっていれば、その先にねぐらがあるかもしれません。

電線や鉄塔に集まったあと、近くの公園や林へ移動する様子が見られることもあります。

ただし、ねぐらへ近づきすぎるのは避けましょう。

大きな声を出したり、強い光を当てたりせず、少し離れた場所から静かに観察することが大切です。

まとめ

カラスは夜になると、林や公園、神社など、木の多い場所に作られたねぐらで休みます。

夕方に電線や鉄塔へ集まっているカラスは、そこで寝るのではなく、近くのねぐらへ入る前に待っている場合があります。

昼間は広い範囲に散らばっているカラスも、夕方になると同じ場所へ帰ってきます。

日没前の動きを観察すると、想像以上に多くのカラスが身近な場所で暮らしていることに気づくでしょう。

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