夏になると、カブトムシやクワガタを捕まえてみたいと思う人も多いのではないでしょうか。
しかし、何となく雑木林へ行くだけでは、なかなか見つからないこともあります。
カブトムシやクワガタを見つけるには、採れる時期や時間帯、探す場所を押さえることが大切です。
私自身、毎年カブトムシやクワガタを探しており、樹液の出ている木だけでなく、山沿いの街灯や自動販売機の周辺も見て回っています。
同じ場所でも、行く時期や時間帯、天候によって見つかる数は大きく変わります。
カブトムシ・クワガタ採集の基本は、初夏から夏にかけて、夜や早朝に樹液の出ている木や林に近い街灯を探すことです。
この記事では、全国で使えるカブトムシ・クワガタの捕まえ方を、初心者にも分かりやすく紹介します。
カブトムシ・クワガタが採れる時期

カブトムシやクワガタを探すなら、まずは採集時期を外さないことが大切です。
種類や地域によって差はありますが、多くの地域では初夏から夏にかけてが採集シーズンになります。
クワガタは初夏から探せる種類もいる
クワガタは、種類によって活動する時期が異なります。
コクワガタなど、カブトムシの最盛期より早い時期から見つかる種類もいるため、クワガタを探すなら真夏まで待つ必要はありません。
一方で、夏の終わりから秋まで活動している種類や個体もいます。
すべてのクワガタが同じ時期に増えるわけではないため、狙う種類に合わせて探すことが大切です。
カブトムシは夏を中心に見られる
カブトムシの成虫は、夏を中心に見られます。
地域によっては6月頃から姿を見せ始め、7月から8月頃に探しやすくなります。
ただし、暖かい地域と寒冷地、平地と標高の高い山地では、発生する時期がずれることがあります。
夏だから必ずいると考えるのではなく、その地域で発生が始まっているかを確認しながら探してみましょう。
地域や標高によって時期は変わる
同じ種類でも、暖かい平地と涼しい山地では見られる時期が変わります。
平地ではすでにカブトムシが増えていても、標高の高い場所ではクワガタが中心ということもあります。
北海道や東北と西日本でも、気温が上がる時期は同じではありません。
一度探して見つからなくても、少し時期をずらして再び確認する価値があります。
カブトムシ・クワガタ採集におすすめの時間帯

カブトムシやクワガタは、夜に活動する種類が多い昆虫です。
基本的には、日没後から夜にかけて、または早朝が探しやすい時間帯になります。
日没後から夜に探す
最も基本的なのは、日が沈んで暗くなってから探す方法です。
夜になると、樹液の出ている木へ集まったり、林の中から飛び立って街灯へ飛来したりする個体が増えてきます。
ただし、暗くなった直後に必ず見つかるわけではありません。
気温や風、発生状況によって活動は変わるため、日没後から数時間かけて複数の場所を確認するのがおすすめです。
気温が低い夜や風が強い日は、飛んで移動する個体が少なく感じることもあります。
早朝も狙い目
夜間に採集できない場合は、早朝に探してみましょう。
夜に樹液へ集まった個体が、そのまま木に残っていることがあります。
街灯へ飛来したカブトムシやクワガタが、街灯の下や近くの壁、木の幹、落ち葉の間などに残っている場合もあります。
夜の山道に慣れていない人や、子どもと一緒に探す場合にも向いている時間帯です。
日が高くなると隠れてしまう個体もいるため、できるだけ朝の早い時間に確認しましょう。
日中は採集場所を下見する
日中は、採集場所の下見に向いています。
明るいうちに、次のような場所を確認しておきましょう。
- 樹液が出ている木
- 夜に回れそうな街灯
- 車を安全に止められる場所
- 側溝や斜面などの危険な場所
- 私有地や立入禁止区域
- 採集を禁止する看板の有無
夜になってから初めて入る場所では、段差や側溝、ぬかるみなどを見落としやすくなります。
昼間に場所を確認し、夜や翌朝にもう一度訪れると、安全面だけでなく採集効率も上げやすくなります。
カブトムシ・クワガタを探す場所

カブトムシやクワガタは、どの森にも同じようにいるわけではありません。
広葉樹があり、エサになる樹液や、成虫が隠れられる環境が残っている場所を探すことが基本です。
雑木林や自然の多い公園
クヌギやコナラなどの広葉樹がある雑木林は、代表的な採集場所です。
山奥まで行かなくても、自然の多い公園や市街地に残された雑木林で見つかることもあります。
ただし、木の種類だけで判断するのではなく、実際に樹液が出ているか、周辺に落ち葉や朽ち木が残っているかも確認しましょう。
公園によっては昆虫採集が禁止されているため、現地の看板や利用ルールの確認も必要です。
河川敷や林の縁
広葉樹が残っている河川敷や、林と開けた場所の境目でも見つかることがあります。
森の奥だけでなく、林の外側や林道沿いに樹液の出る木が見つかることも珍しくありません。
河川敷では増水や足元のぬかるみに注意し、夜に行く場合は昼間に安全を確認しておきましょう。
山や林に近い街灯
山や雑木林に近い街灯も、カブトムシやクワガタを探しやすい場所です。
特に、周辺が暗く、街灯の光が目立つ場所は確認する価値があります。
ただし、街灯があれば必ず飛んでくるわけではありません。
周囲にまとまった林があるか、光が木々の方向へ広がっているかなど、周辺環境も確認しましょう。
カブトムシ・クワガタの捕まえ方

代表的な採集方法は、樹液の出ている木を探す「樹液採集」と、明かりに飛来した個体を探す「街灯採集」です。
どちらも特別な技術は必要ありませんが、条件のよい場所を見つけることが重要です。
樹液が出ている木を探す【樹液採集】
樹液採集では、雑木林などにある樹液の出ている木を探します。
本州ではクヌギやコナラが代表的ですが、地域によってはミズナラ、ヤナギ類、カシやシイなどの樹液にも集まります。
木の種類だけで判断せず、実際に樹液が出ているかを確認しましょう。
樹液が出ている場所では、甘酸っぱいようなにおいがすることがあります。
昼間にカナブンやチョウなどが集まっている木も、夜になるとカブトムシやクワガタが来る可能性があります。
樹液木を見つけたら、次の場所を確認してみましょう。
- 樹液が出ている部分
- 樹皮の隙間やめくれ
- 木の穴
- 枝の付け根
- 木の根元
- 周辺の落ち葉
昼間に樹液木を見つけ、夜や翌朝にもう一度確認すると効率的です。
ただし、樹液にはスズメバチも集まります。
スズメバチがいる木には近づかず、時間を変えるか、別の木を探してください。
樹液を出すために木を削ったり、樹皮をはがしたりするのもやめましょう。
街灯の周辺を探す【街灯採集】
街灯採集は、夜に街灯や自動販売機などの明かりへ飛来した昆虫を探す方法です。
狙い目になるのは、次のような場所です。
- 山や雑木林に近い街灯
- 周辺が暗く、光が目立つ場所
- 林の方向へ光が広がっている場所
- 川沿いや山間部にある明かり
- 昆虫が隠れられる木や草地が近い場所
街灯の真下だけでなく、周囲も丁寧に確認します。
地面、壁、電柱、ガードレール、側溝、近くの木などにとまっていることがあります。
明かりへ飛んできたあと、少し離れた場所へ落ちたり、近くの木へ移動したりする個体もいるためです。
ひとつの街灯だけで待ち続けるより、条件のよさそうな街灯を複数回って探す方法もあります。
街灯の選び方や詳しい探し方は、こちらの記事で紹介しています。
街灯にはカブトムシやクワガタだけでなく、カミキリムシや大型のガなど、さまざまな昆虫が集まります。
見つけた個体を安全に捕まえる
手が届く場所にいる場合は、慌てて上から押さえつけず、体の横からゆっくり指を近づけます。
体の左右をやさしく持ち上げましょう。
木にしっかりしがみついている個体を、無理に引きはがしてはいけません。
脚、大アゴ、角だけを持って引っ張ると、傷つけてしまうおそれがあります。
手が届かない高い場所にいる場合は、虫網を使います。
網に入ったら地面へ強く振り落とさず、網の中で落ち着かせてから取り出してください。
捕まえた個体は虫かごへ入れます。
小さな容器に何匹も入れると、個体同士で争ったり傷つけ合ったりすることがあるため、詰め込みすぎないようにしましょう。
雨の日でもカブトムシ・クワガタは採れる?

雨の日だからといって、カブトムシやクワガタがまったく見つからないわけではありません。
私自身、小雨の夜に樹液木でカブトムシやクワガタを見つけたり、雨上がりの街灯周辺で飛来個体を確認したりしたことがあります。
ただし、雨の強さや気温、風、発生状況によって結果は変わります。
雨上がりだから必ず採れるとは限りません。
小雨でも見つかることがある
雨が弱く、気温が大きく下がっていない場合は、樹液木にカブトムシやクワガタが残っていることがあります。
雨上がりに街灯の周辺で見つかる場合もあります。
一方で、気温が低い日や風が強い夜は、飛来する個体が少なく感じることもあります。
大雨・強風・雷の日は中止する
大雨や強風の日は、昆虫の活動状況にかかわらず採集を中止しましょう。
雨の日は、林道や斜面が滑りやすくなります。
側溝が見えにくくなったり、川が増水したり、落石や倒木が発生したりする可能性もあります。
雷が聞こえる場合も、すぐに安全な場所へ移動してください。
カブトムシやクワガタは別の日にも探せます。危険な天候の中で無理をする必要はありません。
カブトムシ・クワガタ採集に必要な道具

カブトムシやクワガタ採集は、特別な道具がなくても始められます。
最低限、次のものを用意しておきましょう。
- 虫網
- 虫かご
- 懐中電灯またはヘッドライト
- 虫よけ
- 長袖・長ズボン
- 歩きやすい靴
- 飲み物
夜の採集では、昆虫を探すライトだけでなく、足元を照らすライトも必要です。
両手を使いたい場合は、ヘッドライトがあると便利です。
樹液木の高い場所を探すなら、長さのある虫網が役立ちます。
服装は長袖・長ズボンを基本にし、草むらへ入る場合は肌の露出を減らしましょう。
必要な道具や選び方は、こちらの記事にまとめています。
安全に採集するための注意点
カブトムシやクワガタを見つけることに集中すると、周囲への注意が薄れてしまうことがあります。
特に夜間採集では、昆虫よりも先に安全を考えましょう。
夜道や車に注意する
道路沿いの街灯を探す場合は、車道へ出ないようにしてください。
カーブの途中やトンネル内など、運転手から見えにくい場所で立ち止まるのも危険です。
子どもだけで夜間採集へ行かせず、必ず大人が付き添いましょう。
ライトは昆虫を探すだけでなく、足元や周囲の確認にも使います。
無断駐車や路上駐車をせず、夜の住宅地では大声を出さないなど、近隣への配慮も必要です。
危険な生き物に注意する
樹液には、カブトムシやクワガタ以外の生き物も集まります。
特に注意したいのがスズメバチです。
スズメバチが樹液を吸っている場合は、追い払ったり虫網を近づけたりせず、その木から離れてください。
山や草むらでは、ヘビ、マダニ、ヤマビルなどにも注意が必要です。
地域によってはクマやイノシシが生息しているため、出没情報や現地の注意看板も確認しましょう。
草むらや暗い斜面へ無理に入らないことも大切です。
採集マナーを守ろう

カブトムシやクワガタが見つかっても、場所のルールや周辺環境を無視して採集してはいけません。
翌年以降も昆虫採集を楽しめるように、最低限のマナーを守りましょう。
私有地や採集禁止区域には入らない
カブトムシやクワガタがいそうな場所でも、私有地へ無断で入ってはいけません。
公園や保護地域では、場所によって昆虫採集が禁止または制限されています。
国立・国定公園の特別保護地区では、昆虫を含む動物の捕獲が禁止されています。
現地の看板や施設の公式情報を確認し、分からない場合は管理者へ問い合わせましょう。
木や周辺環境を傷つけない
樹液を出すために木を削ったり、樹皮をはがしたりしてはいけません。
枝を折る、朽ち木を壊す、石や倒木を動かしたままにするなどの行為も、生き物のすみかを壊す原因になります。
採集に使った道具や仕掛け、飲み物の容器などもすべて持ち帰りましょう。
必要以上に持ち帰らない
見つけたカブトムシやクワガタを、すべて持ち帰る必要はありません。
飼育する場合は、最後まで世話ができる数だけにしましょう。
観察や撮影が目的なら、その場で捕まえた場所へ戻す方法もあります。
一度持ち帰った個体や、購入・飼育したカブトムシやクワガタを野外へ放してはいけません。
外国産だけでなく、国内の別地域で採れた個体でも、野外へ放すと交雑や地域固有の遺伝的な特徴に影響を与えるおそれがあります。
同じ場所で大量に採らず、翌年以降も昆虫が見られる環境を残すことが大切です。
まとめ
カブトムシ・クワガタ採集では、時期・場所・時間帯を押さえることが重要です。
基本的なポイントをまとめると、次のようになります。
- 採集時期は初夏から夏が中心
- クワガタはカブトムシの最盛期より早く見つかる種類もいる
- おすすめの時間帯は日没後から夜、または早朝
- 樹液の出ている木と山林に近い街灯を探す
- 日中に採集場所を下見しておく
- 小雨や雨上がりでも見つかる場合がある
- 大雨、強風、雷の日は無理をしない
- 私有地や採集禁止区域には入らない
- 木を傷つけず、必要以上に採らない
最初から山奥へ入る必要はありません。
まずは昼間に、身近な雑木林や自然の多い公園を歩き、樹液の出ている木や周辺環境を確認してみましょう。
条件のよい場所を見つけられれば、夜や早朝にカブトムシやクワガタと出会えるかもしれません。
安全とマナーを守りながら、夏の昆虫採集を楽しんでください。

