夜行性動物の見つけ方|夜の森で探すコツと注意点

暗闇のなか現れたキタキツネ

夜の森や林道は、昼間とはまったく違う世界になります。

昼間は静かに見える場所でも、夜になるとシカやタヌキ、キツネ、カモシカ、カエル、昆虫など、さまざまな生き物が動き始めます。

ただし、夜行性動物を見つけるには、ただ森の中を歩けばいいわけではありません。実際に観察していると、大きな動物は車で林道をゆっくり走った方が見つけやすく、小さな生き物は歩かないと気づけないことが多いです。

この記事では、実際の観察経験をもとに、夜行性動物を見つけるコツや注意点を紹介します。

目次

夜行性動物はどんな場所で見つかる?

山の中街灯

夜行性動物は、森の奥深くにだけいるわけではありません。

実際には、林道、森の入り口、水辺、田んぼ周辺、街灯の近く、樹液が出ている木などで見つかることがあります。

特に林道沿いは、夜になると動物が移動ルートとして使うことがあります。シカやタヌキ、キツネなどが道路脇へ出てくることも珍しくありません。

一方で、カエルやヘビ、昆虫などの小さな生き物は、水辺や草むら、地面、樹液木、街灯周辺を丁寧に探さないと見つけにくいです。

夜行性動物を探すときは、「どんな動物を探したいのか」で探し方を変えることが重要になります。

夜行性動物が活動しやすい時間帯

夜行性動物は、真夜中だけに活動しているわけではありません。

日没直後から動き始める動物も多く、完全に暗くなったあとに林道や水辺で見かけることもあります。人や車の通りが減る時間帯は、動物が出てきやすい印象があります。

また、雨上がりの夜は生き物の気配が増えることがあります。特にカエルや昆虫は活発になりやすく、水辺では鳴き声が一気に増えることもあります。

夏は生き物の活動が最も活発になる季節です。ただし、虫刺されやマムシ、クマ、イノシシなどへの注意も必要になります。

夜の森では車で動物を探す方が見つけやすいこともある

夜の林道に現れた二ホンカモシカ

夜行性動物を探すというと、夜の森を歩き回るイメージを持つ方も多いと思います。

しかし、実際にはシカやタヌキ、キツネ、カモシカのような中型から大型の動物は、車で林道をゆっくり走っているときの方が見つけやすいことがあります。

徒歩で近づくと、足音や人の気配で先に逃げられてしまうことがあります。一方で、車で静かにゆっくり走っていると、道路脇へ出ている動物に気づけることがあります。

特に夜は、ライトに動物の目が反射して光るため、暗い林道でも存在に気づきやすくなります。

ただし、スピードを出すのは非常に危険です。夜の林道では、動物が突然飛び出すこともあります。観察目的で走る場合は、すぐ止まれる速度でゆっくり走ることが大切です。

ライトセンサスのように林道を走って探す

斜面からこちらを見るニホンカモシカ

野生動物の調査では、「ライトセンサス」という方法が使われることがあります。

これは夜間にライトで周囲を照らし、動物の姿や目の反射を確認する調査方法です。シカなどの哺乳類調査で行われることがあります。

もちろん本格的な調査には専門的な知識が必要ですが、観察方法としてはかなり参考になります。

林道を車でゆっくり走りながら、道路脇や草地、森の縁をライトで確認していきます。遠くに小さく光る点が見えたら、動物の目が反射していることがあります。

実際に私自身も、夜の林道を走りながらカモシカなどを探すことがあります。

ただし、民家や人にライトを向けないことはとても重要です。また、動物を追い回したり、長時間強い光を当て続けたりするのも避けるべきです。

観察は、「少し見せてもらう」くらいの距離感がちょうどいいと感じます。

ヘビ・カエル・昆虫は歩いて探す

林道出でてきたシュレーゲルアオガエル

一方で、ヘビ、カエル、昆虫などの小さな生き物は、車ではほとんど見つけられません。

こうした生き物は、実際に歩きながら足元や草むら、水辺、木の幹をライトで照らして探す必要があります。

カエルは水辺や湿った場所、ヘビは地面や草むら、昆虫は街灯や樹液が出ている木の周辺で見つかることがあります。

夜の林道を歩いていると、車では絶対に気づけないような小さな生き物に出会うことがあります。足元にカエルがいたり、木の幹にクワガタがついていたりすることもあります。

大きな動物を探すなら車、小さな生き物を探すなら徒歩。この使い分けが、夜の観察ではかなり重要です。

夜の森で小さな生き物を見つけるコツ

地面にいるカブトムシ

小型の生き物を探すときは、急いで歩かないことが大切です。

夜の森では、生き物の動きが小さすぎて、慣れないと見逃してしまうことがあります。ライトを左右に振りながら、地面、草むら、水辺、木の幹をゆっくり確認していきます。

カエルを探すなら、水辺や湿った草むらが狙い目です。鳴き声が聞こえる場合は、その方向を慎重に探すと見つかることがあります。

昆虫を探すなら、街灯の下や樹液が出ている木が有力です。夏の夜は、クワガタやカブトムシ、ガ、コガネムシなどが集まることがあります。

ヘビを探す場合は特に足元へ注意が必要です。夜は見えにくいため、むやみに草むらへ入らない方が安全です。

哺乳類観察では赤いライトを使うこともある

哺乳類用赤ライト

哺乳類を観察するときは、赤いライトを使うことがあります。

白い強いライトは動物を驚かせやすく、強い刺激になることがあります。そのため、できるだけ動物への負担を減らしたいときに、赤いライトを使うことがあります。

専用の赤色ライトがなくても、普通のライトに赤いフィルムを巻いて代用できます。

実際に私自身、夜の林道を車で走りながらカモシカなどを探すときは、赤いライトを使うことがあります。

ただし、赤いライトなら動物にまったく影響がないというわけではありません。長時間照らし続けたり、近づきすぎたりするのは避けるべきです。

また、赤いライトは足元が見えにくくなることもあるため、安全確認には通常のライトも必要になります。

音や気配から夜行性動物を探す

夜の観察では、目で探すだけでなく、音を聞くことも大切です。

草むらのガサガサ音、水辺の音、羽音、木の上で何かが動く音、カエルや虫の声など、夜の森には多くの手がかりがあります。

実際には、動物の姿を見る前に、音や気配で存在に気づくことがかなり多いです。

特に小型の生き物は、ライトで探すより先に音で気づくことがあります。カエルの声や草むらの小さな動きに意識を向けると、見つけられる生き物がかなり増えます。

夜の森では、ただ歩き続けるのではなく、ときどき立ち止まって耳を澄ませることが大切です。

自動撮影カメラで夜行性動物を記録する

カメラに映ったキツネ

夜行性動物を直接探すだけでなく、自動撮影カメラを使う方法もあります。

自動撮影カメラは、動物の動きや熱を感知して自動で撮影するカメラです。トレイルカメラと呼ばれることもあります。

庭や畑の近く、森の入り口、動物が通りそうな場所へ設置すると、人がいない夜中にどんな動物が来ているのか記録できます。

タヌキ、キツネ、シカ、ネコなどが写ることもあり、「こんな場所に来ていたのか」と驚くこともあります。

人が近くにいると警戒して出てこない動物も多いため、自動撮影はかなり面白い観察方法です。

ただし、私有地以外へ勝手に設置したり、人が映る方向へ向けたりするのは避ける必要があります。

夜に見つけやすい夜行性動物の種類

夜に見つけやすい動物としては、シカ、タヌキ、キツネ、カモシカ、ノウサギ、ムササビ、フクロウの仲間などがいます。

水辺ではカエル、草むらや地面ではヘビ、夏の街灯や樹液木ではクワガタやカブトムシ、ガの仲間なども見つかります。

ただし、地域や季節によって見られる動物は大きく変わります。同じ場所でも、春、夏、秋、冬で出会える生き物はかなり違います。

夜の観察では、「今日は何もいなかった」と思っても、少し場所や時間を変えるだけで急に出会えることがあります。

夜の動物観察で注意したい危険

夜行性動物の観察は楽しいですが、危険もあります。

特に注意したいのは、クマ、イノシシ、マムシ、転倒、崖、道迷い、ライト切れ、車との事故です。

夜は昼間よりも視界が悪く、足元の段差やぬかるみに気づきにくくなります。水辺や林道では、無理に奥へ入らないことが大切です。

また、野生動物を見つけても、近づきすぎてはいけません。シカやキツネのように見える動物でも、追い詰めたり驚かせたりすると危険です。

クマやイノシシが出る地域では、夜の単独行動は特に避けた方が安全です。

夜の観察は、見つけることよりも無事に帰ることが最優先です。

実際に夜の森を観察して感じたこと

夜に出没するシカ

夜の森は、昼間とはまったく違う表情を見せてくれます。

昼は何もいないように見える林道でも、夜になるとシカが道路脇に出ていたり、キツネが横切ったり、カエルや虫の声が一気に増えたりします。

最初は怖さもありますが、慣れてくると音や気配から生き物の存在に気づけるようになります。

個人的には、大きな動物は車でゆっくり林道を走っているとき、小さな生き物は歩いて足元や水辺を見ているときに出会いやすいと感じています。

夜の自然観察は、昼間とは違う発見があります。ただし危険もあるため、無理をせず、安全とマナーを守って楽しむことが大切です。

まとめ

夜行性動物を見つけるには、動物の種類に合わせて探し方を変えることが大切です。

シカやタヌキ、キツネ、カモシカのような中型から大型の動物は、夜の林道を車でゆっくり走っていると見つけやすいことがあります。

一方で、ヘビ、カエル、昆虫のような小さな生き物は、実際に歩いて足元や水辺、草むら、街灯、樹液木を探さないと気づけません。

赤いライトや自動撮影カメラを使うと、夜の観察の幅も広がります。

ただし、夜の森や林道には危険もあります。動物を追い回さず、民家や人にライトを向けず、無理のない範囲で観察することが大切です。

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